これに対して、ホームヘルパー等が行う「介護」は、利用者の病気に着目するのではなく、
「その人らしい生活ができているか」に焦点を当てます。
また、利用者が「健康か不健康か」という点ではなく、
「現在の健康状態はどうか」に注目します。
利用者の日常生活を支援するなかでの観察によって、
その体調の変化に氣づくことができるのです。
観察を通して何か問題があれば「看護」へつなぎ、
その判断をあおぎます。
また、「治療」と「介護」でも視点は異なります。
「治療」が、最新技術を駆使して対象を客観的に細分化し、
原因を突き止め、「生」の現状回復をめざすことを基礎としているのに対し、
「介護」は老いや病、障害のなかにあっても、
そのままで「生」を意味あるものとして支える、
全人的な関係を基礎としているのです。(ホームヘルパーの職業倫理より)
家族介護で大切なのは、
支えるこころ(愛やまごころ)ではないでしょうか?
しかし、家族介護をしている方は仕事と介護に振り回され
疲れ果て、誤った介護をしてしまっています。
介護される側も、家族に虐待をうけるなど、
耳をふさぎたくなるような現状があります。
「こんなに尽くしてやっているのに・・」などと、
「のに」がこころに顕われる時には、
どうしても愚痴がこぼれてしまいます。
愚痴を我慢しているうちに、
介護しているほうが、鬱状態に陥ることも少なくありません。
いつかはだれでもどなたかのお世話になるわけですから、
今のうちから、じぶんのこころをしっかりと自分自身で育てて
家族の助け愛をめざしたいものですね。